【映画】落下の解剖学_感想※ネタバレあり!

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落下の解剖学 ★★★☆☆

 

あらすじ

人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。

はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラに殺人容疑が向けられる。

現場に居合わせたのは、視覚障害のある11歳の息子だけ。

承認や検事により、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ真実が現れるが――。

 

感想(ネタバレあり)

 

結局サンドラは夫を殺したの?殺してないの?どっち?という感じの終わり方でした。

「実際はこうやって死にました」という明確な描写はありませんが、恐らく自殺だったのだろうと思います。

 

サンドラとサミュエルの夫婦喧嘩がリアルで印象的でした。

サンドラの成功者としての思考ロジックと、サミュエルの挫折や劣等感からくる焦燥の表情や理解してもらえない悔し涙が、全然噛み合わない夫婦関係を如実に表していて、見ているのが辛かった・・・。

 

私はサンドラの考えに共感しつつも、「あなたも私と同じようにやればいいじゃない」という考えや、それを口に出してします危うさを見て、自分も気をつけなければと怖くなりました。

 

サミュエルは息子のダニエルの事故のことで自分を責めて、事故によって視覚障害者になってしまったダニエルに関することを一手に引き受け(サンドラは自分も息子のことに関して協力していると考えており、この場面にも両者の認識の乖離があります)、どんどん自分を追い詰めてしまいます。

 

ダニエルが最後の証言台で、「犬はいつか必ず死ぬ、準備をしておけ。あの犬はスーパードッグだが、ずっと君が次に何をするか察して先に動き続け、疲れ果てている」という趣旨の話をサミュエルからされたと証言し、「父が自殺だったかもしれないと考えた時、あの言葉は犬ではなく、自分のことだったのかと今わかりました」と証言します。

恐らくですがこの証言がサンドラの無実の決め手になったのではないかと、私には見えました。

 

裁判シーンが非常に多い映画なのですが、検事がめっちゃ腹立つ・・・!(笑)

サンドラを煽り散らかして、不用意な発言を誘います。

この人はこれが仕事だとわかってはいるけど、画面に映ると本当にムカつきます(笑)

 

対照的に、サンドラの弁護をする弁護士は、めちゃくちゃかっこいい・・!

役柄ももちろん素敵ですが、そもそもイケメンというか・・イケオジ?ロマンスグレーになりかけの頭髪とか、笑った時の深いシワとか、いちいち心を持っていかれます・・ずっと見ていたい(笑)

日本語吹替の声優さんの声もピッタリで、本当に良い声・・惚れ惚れします・・。

作中で、彼が実は昔サンドラに恋をしていたことを告白するシーンはなんかビミョーな気持ちで見てしまいました(笑)

裁判に勝利した後、弁護団とサンドラがバーに飲みにいくシーンがあるのですが、その時、二人がいい雰囲気になり、キスするのか?!?と思いきや・・・・しません(笑)

せえへんのかい!と盛大に突っ込みましたが(笑)、あのシーンはあれが正解だなと今は思えます。

恋愛映画じゃないからね。

 

最終的に伝えたいことがなんだったのか、解釈が難しい映画ではありましたが、いろんな学びがありました(^^)

自分は夫にもっと優しくしようと思います(笑)

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